13-3. ポアソン分布

確率事象実際の出金時 – 141951

ある交差点で1年間に事故が起こる確率について考えます。これは、事故が起こるか起こらないかの ベルヌーイ試行 と考えることができます。1年間( )で、自動車10,台に1件の割合で事故が発生する場合、事故が起こる確率は となります。1年間で事故が起こる回数を確率変数 とすると、k回事故が起こる確率は 二項分布 の一般式にあてはめて次のように計算できます(ただし、1日に2回以上事故は起こらないものとします)。

第2回 6月 24日: 金) 諫早高等学校(於:シーボルト大学 M104教室)

こうした疑問に答えるためのツールとして 推測統計 があります。このような疑問は科学の営みにおける中心的な部分なので,統計法や研究法の入門の授業ではこれらが授業内容の大部分を占めています。ただし,統計的推論の理論は 確率論 を元に構築されているので,確率論について知っておく必要があります。確率論に関する議論は,基本的には背景的な問題です。この章では統計そのものについての説明はほとんどありませんし,この章の内容については本書の他の部分ほど深く理解しておく必要はありません。ですが,確率論は統計法を支える柱ですから,ここでその基本について説明しておく価値はあるでしょう。 だからこそ確率なのです。では統計ではどうでしょうか。統計の問題はこれとはまったく反対です。統計では,世界の真実は私たちには わかりません 。私たちの手元にあるのはデータであり,そのデータを元に世界の真実を 知る ことが目的なのです。統計的な問いは次のようになります。 今度は,私たちの手元にあるのはデータだけです。私に わかっている ことは,友人がコイン投げで10回ともすべて表を出したということです。そして私が 推測 したいのは,私が今見た出来事(事象)が,仕掛けのないコインを10回投げたときに起こりうるものなのか,あるいは友人がいかさまをしたことを疑うべきなのかということです。私の手元にあるデータはたとえば次のようになります。 確率についてはさまざまな疑問があると思いますが,まずは最初の1つから始めましょう。それは,「確率」とは何かということです。こう聞くと驚くかもしれませんが,統計学者と数学者は,確率の 法則 については(大部分で)意見が一致するのですが,それが何を 意味 するのかという部分では意見が一致しない場合があるのです。なんだか不思議ですよね。日常では「可能性」や「きっと」,「多分」といった言葉を当たり前のように使いますし,こうした疑問に答えることはさほど難しくないように思えるのに。ですが,実生活で「きっと」や「多分」に出くわしたような場面では,なんだかスッキリしないまま会話を終えていたのではないでしょうか。このように,(日常的な概念の多くは)それが実際にどういうことであるのかを 本当 には知らないものなのです。

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